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相続コラム

株式の評価

1.株式の評価

相続税の評価額の計算上、株式は上場株式と非上場株式とに区分されます。上場株式とは原則として東証1部などの証券取引所に上場している株式のことを言います。非上場株式とはそれ以外の株式のことを言い、多くの中小企業が該当することになります。例えば、社長1人で切り盛りしており、株主も社長1人だけという会社も中小企業に該当します。

 

2.上場株式の評価

上場株式の相続税の評価額は、その株式の次の証券取引所価格のうち、もっとも低い単価に株式数を掛けて計算します。

     相続発生日

     相続発生月の毎日の最終価格の平均額

     相続発生月の前月の毎日の最終価格の平均額

     相続発生月の前々月の毎日の最終価格の平均額

 

3.非上場株式の評価

非上場株式の相続税の評価額は、経営に影響を与えるような一定の同族株主等が取得する場合は原則的評価で評価し、それ以外の者、つまり経営への影響力が極めて少ないような者が取得する場合には配当還元方式で評価します。

 

4.非上場株式の配当還元方式による評価

非上場株式の配当還元方式は、その株式を取得することによって受け取ることが想定される1年間の配当金額として、直近2年間の1株あたりの配当金額÷2により算定した金額を用い、これに一定の倍率を掛け算して評価します。なお、配当金がない会社や、直近2年間の配当金額÷22.5円を下回る場合については、1株あたり2.5円として計算します。

 

5.非上場株式の原則的評価による評価

非上場株式の原則的評価方法は、配当金額・利益金額・純資産価額の3つの指標を基にして、類似業種の平均株価も加味した上で計算する類似業種比準方式と、その会社の純資産価額を基にして計算する純資産価額方式を併用して算定します。

まず、対象となる非上場株式の発行会社の規模を大会社・中会社・小会社に区分します。この区分は、従業員数・純資産価額・直近の売上高等によって一覧表があり、その表に従って区分することになります。

その区分をした上で、それぞれ下記のように評価を行います。

     大会社:類似業種比準方式100

     中会社:類似業種批准方式90%~60%+純資産価額方式10%~40

     小会社:類似業種比準方式50%+純資産価額方式50

なお、すべての規模の会社において、上記に代えて純資産価額方式100%として評価することも可能です。

これらの計算方法を用いて算定した1株あたりの単価に、株式数を掛け算して評価額を算定します。