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相続コラム

法定相続人とは?

法律上、故人の遺産を相続できる人のことを、法定相続人といいます。ここでは、法定相続人になれる人は誰なのか、さらに複数の相続人がいる場合の遺産の分け方などについて紹介します。

 

法定相続人になれるのは誰?

相続人は自由に指定できるわけではありません。

民法では、法定相続人になれる人を「亡くなった人と一定の親族関係にある人」に限定しています。

 

同時存在の原則

さらに、相続人は、相続発生時に、存命中の人でなければなりません(同時存在の原則)。

相続発生時にすでに亡くなってしまっていた人は相続人にはなれず、その相続権は他の人(親や兄弟、孫など)のところに移動します。

 

お腹にいる赤ちゃんの場合

それではお腹にいる胎児は相続人になれるのでしょうか。

胎児は、法律上まだ「人」ではありません。しかし相続の場面では、大人や既に生まれている赤ちゃんと同様に、胎児も相続人になることができます。

したがって、夫が亡くなり、妊娠中の妻が残されたケースでは、妻とお腹の胎児それぞれが相続権を持つことになります(民法886条1項。死産した場合には異なる(同条2項))。

 

 

法定相続人になれる親族は誰か?

先ほども紹介したように、法定相続人は、「被相続人と一定の親族関係にある人」に限定されます。具体的には、被相続人の配偶者、直系卑属(子どもなど)、直系尊属(親など)、兄弟姉妹です。なお、このときの親族関係については、実際に血のつながりがあるかどうかは関係なく、法律上の血縁関係があればOKというのが民法の考え方です。たとえば養子も、他の実子と同じく被相続人の「子ども」として扱われ相続人となります。

 

【故人の配偶者】

故人の配偶者が生きている場合、配偶者は常に相続人になります。

 

【その他の法定相続人】

配偶者以外の法定相続人(子ども、親、兄弟姉妹など)には、所属するグループごとに優先順位が決められています。

そして、優先順位の高いグループの人が存命のときは、そのグループの人だけが相続人になります。

 

【第1順位:直系卑属(子どもなど)】

故人に子どもがいる場合、子どもが相続人になります。子ども本人は亡くなっており、その子の子(孫)やさらにその子(ひ孫)がいるといった場合には、亡くなっている子どもの代わりに孫やひ孫(子と孫が既に亡くなっている場合)が相続人になります(代襲相続・再代襲相続)。

 

【第2順位:直系尊属(親など)】

故人に子どもがおらず、存命している直系尊属(親、祖父母など)がいる場合には、その人が相続人になります。

親や祖父母といったように親等の違う直系尊属が何人かいる場合は、その中で一番故人に親等が近い人にだけに相続権があります。たとえば親と祖父母が存命している場合は、親だけが相続人になります。

 

【第3順位:兄弟姉妹】

故人に子どもや孫、さらに存命中の親もいない場合は、兄弟姉妹が相続人になります。兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合は、その兄弟姉妹の子どもである甥や姪が相続人になります。

 

 

誰がどれだけもらえるの?

相続人になるとどれだけ遺産をもらうことができるのでしょうか。特に複数の相続人がいる場合には問題になりそうですね。

ここでは、遺言があった場合・なかった場合の2パターンに分けて紹介します。

 

【故人が遺言を残していた場合】

故人が遺言を残していた場合、遺言の内容に従って遺産を分けるのが基本です。ただし、遺産分割時の話合いで相続人全員の合意が取れた場合は、遺言の内容とは違った分け方をしてもかまいません。

 

【故人が遺言を残していなかった場合】

故人が遺言を残していなかった場合、民法で決められた法定相続分に従って遺産を分配することになります。

 

法定相続分の割合については以下のとおりです。

・配偶者と子どもが相続人である場合

配偶者1/2、子ども1/2(子ども全体で2分の1なので、子どもが2人いる場合、子どもそれぞれ4分の1ずつとなる)

 

・配偶者と親がいる場合

配偶者2/3、親1/3

 

・配偶者と兄弟姉妹がいる場合

配偶者3/4、兄弟姉妹1/4(ただし、被相続人の異父兄弟や異母兄弟の場合は、両親が共に同じである兄弟姉妹の相続分の1/2になります(民法900条4号但書))

 

誰が相続人になるかは調査をするまでわからない

遺産の分け方を決める遺産分割手続は、相続人全員で行わないと無効です。つまり、面倒な相続のやり直しを避けるためには、あらかじめ誰が相続人であるかを調べ、相続人を確定しておく必要があるのです。

「親父の相続人?ウチはお袋と、オレ1人だけだよ。調べる必要なんてないよ」という人も油断してはいけません。よく調べてみたら、認知済みの婚外子がいた、あるいは再婚で前の妻との間に子どもがいた、なんてことも有り得ます。また、不動産の相続登記をする場合などでは相続人が誰であるのかを戸籍等で明確にする必要があります。

相続の手続をスムーズに進めるためにも、相続人調査を行うことが重要です。

 

相続人調査のやりかた

相続人調査では、故人が生まれてから亡くなるまでの戸籍、改正原戸籍、除籍をたどる必要があります。さらに、相続人となる人の戸籍も調べなければなりません。

戸籍等は本籍地ごとに作られるため、何度も転籍を繰り返しているようなケースでは複数の自治体から戸籍等を取り寄せなければならないこともあります。

 

誰が相続人になるのかを確認しておきましょう

法定相続人の決め方については、民法上ルールが決まっています。赤の他人や、子どもの配偶者(養子になっていない)を法定相続人にすることはできません。

もっとも、遺贈などの形で、財産をあげること自体は可能です。遺産を分けたい人がいる場合は、きちんと遺言書を書いておきましょう。

また、複数の相続人がいる場合も、遺言書を書くことでスムーズな相続が実現できる可能性があります。もし、相続や遺言の手続や法律面で不安なこと、分からないことがありましたら、気軽にご相談ください。