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相続コラム

遺産分割の方法

1 はじめに

 

  相続の中でも特に相談が多い案件の一つに,遺産分割が挙げられます。相続人が複数いる場合は,全員が一か所に集まっているとは限らないため,全国に散らばっていることも少なくありません。今回は,遺産分割にはどのような方法があるのか見ていきましょう。

 

 

2 遺産分割の3つの方法

 

  遺産分割には3つの方法があります。

1つ目は,被相続人の「遺言」によって指定される遺産分割方法です。この指定がある場合には,こちらが最優先されます。

2つ目は,相続人らで話し合って解決する「遺産分割協議」による方法です。当事務所では,この遺産分割協議をどのようにしたらよいかという相談が一番多いように思います。

3つ目は,遺産分割協議が整わない場合に,家庭裁判所に遺産分割の調停・審判を申し立てて遺産を分割する方法です。

 

 

3 遺産分割方法の指定

 

  被相続人は,遺言によって相続人それぞれにどの遺産を渡すかを指定することができます。法定相続分の範囲内で遺産分割方法の指定を行えば,純粋な遺産分割方法の指定となります。

例えば,遺産総額が1億円あって相続人たる子が2人いる場合,法定相続分は子それぞれにつき2分の1ずつ(5000万円)となります。この場合,時価3000万円の不動産を子の1人に分割するよう指定しても,法定相続分(今回の場合5000万円)の範囲内に収まっていますので,子ら相続人の相続分を変更するものではありません。ところが,不動産の時価が8000万円のような場合は,法定相続分(5000万円)を超える財産を分割する指定となります。このような指定を,「相続分の指定を伴う遺産分割の方法」といいます。この場合は相続分の変動がありますので,債務の内部的負担割合についても,法定相続分から指定相続分へと変更されることになります。

 

 

4 遺産分割協議

 

  まずは遺言書による遺産分割方法の指定が優先されますが,必ずしも遺言内容に応じて遺産分割をしなければならないというわけではありません。5年以内の遺産分割禁止が遺言によってなされていなければ,全相続人で遺言の内容とは異なる遺産分割協議をすることができます。

  分割の具体的方法としては,①現物分割,②個別分割(①と呼ぶ場合もある),③換価分割,④代償分割があります。その他にも利用権の設定や事実上放棄するという方法もあります。

 

 

5 調停や審判による分割

 

  遺産分割の調停は,相続人間での遺産分割に関する話し合いを,裁判所を介して行うものです。話し合いがこじれた場合には,家庭裁判所が審判によって遺産を分割することになります。

  家庭裁判所としては,相続人や遺産の範囲を確定し,遺産を評価する必要があります。その上で,寄与分や特別受益を考慮しつつ,現物分割・個別分割にするのか,特別な事情があるとして代償分割をするのか,全面的価格賠償にするのかなどを決定します。

  裁判所ではそのようにして慎重な判断がなされるため,申立から審判まで数年かかることは珍しくありません。

 

 

6 まとめ

 

  相続人があちこちに何人もいる場合には手続きが大変なことがあります。しかし,最近ではネットが発達し交通の便もよくなりましたので,以前と比べると遺産分割もやり易くなったように思います。当事務所も京都にありますが,国を超えた海外にいらっしゃる相続人の案件をお受けした際には,より一層そう感じました。

  遺産分割が長引くより早期に解決したほうが全員にとってメリットがあると思います。素早い解決を心がけて遺産分割に対応していきたいと思います。